看護・国試

看護師国家試験の合格率の推移と難易度の真実
【新卒90%超は油断禁物】

看護師国家試験の合格率は近年全体で約88〜95%、新卒で約93〜97%と高水準で推移しています。「合格率が高い=簡単な試験」と捉える受験生もいますが、これは大きな誤解です。本記事では、合格率の推移、新卒と既卒の差、合格率の高さに隠れた本当の難易度を、データとともに正直に解説します。

2026年4月30日 公開 / 読了 約8分 / 株式会社ネクシェア

1合格率の概観

看護師国家試験は毎年2月に実施され、3月下旬に合格発表があります。近年の合格率の傾向は以下の通りです。

約90%
全体合格率(近年平均)
約95%
新卒合格率(近年平均)
約50%
既卒合格率(近年平均)

注:具体的な数字は厚生労働省の公式発表が出典で、年度により変動します。最新の数字は厚生労働省の公式サイトで確認してください。

「90%超=簡単」は誤解

受験生が看護学校で3〜4年勉強し、実習を経た学生に限られているため、合格率が高く見えるだけです。一般受験者なら難関試験に分類されるレベルで、毎年新卒の5〜7%が不合格になっている事実は重く受け止めるべきです。

2新卒と既卒の大きな差

合格率を語るとき、最も重要なのが新卒と既卒の差です。同じ試験を受けているのに、合格率は実に40ポイント以上の差があります。

受験区分合格率の目安主な特徴
新卒(現役)約93〜97%学校での集団学習、最新教科書、教員サポート
既卒(再受験)約45〜55%独学が中心、ブランク、生活との両立

既卒合格率が低い理由

  1. 独学になりやすい:学校環境を離れると集団学習の機会が減る
  2. ブランクで知識が抜ける:1年離れると専門知識は急速に風化する
  3. 生活との両立:アルバイト・家庭との両立で学習時間が制約される
  4. モチベーション維持の難しさ:同じ目標を持つ仲間が周囲にいない
最重要メッセージ

新卒時の合格を目指すことが圧倒的に確実なルートです。「もし落ちても来年がある」という考えは危険——既卒の合格率は新卒の半分です。在学中に全力で対策するべき理由がここにあります。

4合格率の高さに隠れた本当の難易度

難所1:必修問題の8割という絶対基準

必修問題50問中40問(8割)以上が合格ラインで、ここで落ちる受験生が毎年います。一般・状況設定で高得点を取っても、必修で39点なら不合格——この絶対基準が、合格率以上の難しさを作ります。詳しい対策は必修問題完全ガイドを参照してください。

難所2:範囲の広さ

看護学のほぼ全範囲(必修・人体構造・疾病成り立ち・基礎看護・成人・老年・小児・母性・精神・在宅・看護管理など)が出題対象です。計画的に学習しないと、どこかに穴ができます。

難所3:状況設定問題の応用力

暗記だけでは解けない状況設定問題が60問(1問=4〜6点)を占めます。臨床実習で得た判断力と、教科書の知識をつなぐ応用力が試されます。

難所4:時間配分

240問を午前・午後の2部に分けて解きます。1問あたり1〜2分の判断時間しかなく、状況設定で詰まると時間切れに陥るリスクがあります。

5合格ラインの仕組み

2種類のボーダー

区分基準合格ラインの目安
必修問題絶対基準(固定)50問中40問(8割)
一般・状況設定相対基準(年度変動)合計の約65〜75%

必修と一般の両方を超える必要

合格には両方のボーダーを超える必要があります。必修だけ超えても、一般で大きく落とせば不合格。逆もまた然りです。両者バランスよく対策する必要があります。

安全策の目標値

本番のボーダーは事前に分からないため、必修9割以上、一般・状況設定7割以上を学習目標にするのが安全策です。模試でこの基準を安定して超えていれば、本番もまず問題ありません。

6合格を確実にする戦略

1. 新卒合格を目指す

既卒の合格率が新卒の半分以下である事実を踏まえ、在学中に全力で対策することが最も確実な戦略です。

2. 必修対策を最優先

必修8割の絶対基準は最も落ちやすいポイントです。早い時期から日々の演習を継続してください。

3. 範囲の網羅

「苦手分野を作らない」ことが重要です。すべての領域で平均7割を取れる状態を目指してください。

4. 過去問+教科書のサイクル

過去問を解いて、教科書で確認し、また過去問に戻る——このサイクルで知識が定着します。詳細は看護学生のリアルな国試対策ロードマップを参照。

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7よくある質問(FAQ)

看護師国家試験の合格率はどのくらいですか?

近年の全体合格率は約88〜95%の範囲で推移しています。ただし新卒と既卒で大きく異なり、新卒は約93〜97%、既卒は約45〜55%程度です。

合格率90%超は『簡単な試験』ということですか?

簡単とは言えません。受験者が看護学校で3〜4年勉強し、実習を経た学生に限られているため、合格率が高く見えるだけです。一般受験者なら難関試験に分類されるレベルです。

既卒の合格率が低いのはなぜ?

既卒受験者は前年に不合格だった人や、ブランクのある人が中心です。新卒時に基盤が固まっていなかった場合、独学での再挑戦は学校での集団学習より圧倒的に難しい——これが既卒合格率の低さの主な理由です。

合格率が変動する理由は?

問題の難易度、受験者層の変化、看護師需要に応じた政策的な調整など、複数の要因が絡みます。1年だけの数字に一喜一憂せず、過去5年程度の平均で見るのが現実的です。

ボーダーラインは固定ですか?

必修問題は『50問中40問(8割)』という絶対基準で固定です。一般・状況設定問題は『相対基準』で、その年の受験者全体の点数分布に応じて合格ラインが変動します。安全策として目標は7割以上です。

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